【食べる音に注目したユニークな絵本】おいしいおと【現役保育士がレビュー】

【3,4歳児おすすめ絵本】おいしいおと【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

Ryu

「おいしいおと」は私が”食べる音の心地よさから食欲を引き出したい“”食感への抵抗感をやわらげたい“というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。

「おいしいおと」を通じて目指す子どもの姿
  • 食べる音の心地よさから、食への意欲が引き出される
  • 食感への抵抗感が、遊び感覚でやわらぐ

目次

作品紹介 

文三宮麻由子
絵ふくしまあきえ
出版社福音館書店(幼児絵本ふしぎなたねシリーズ)
発行日2008/12/18
値段¥990(税込)
大きさ・ページ数21.5×20.5cm /24P

「おいしいおと」はこんな絵本!

「おいしいおと」ってどんな内容の絵本?

 そんな疑問にお答えするために「おいしいおと」を簡単にまとめてみました。

  1. 春巻き、ウインナ、レタスなど、食べたときの「音」に注目したユニークな絵本
  2. エッセイストとしても知られる三宮麻由子さんによる、豊かな音の表現
  3. 読むと自然と口が動き出す、食欲を刺激する食育絵本

まるわかりQ&A

「おいしいおと」を一言で表すと?

食べる音に耳をすませる、読むだけでお腹が空いてくる絵本!

子どもの反応は?

絵本に出てくる音を一緒に真似して、思わず口を動かしてしまう子が多いです。

ずばり何歳向け?

出版社の対象は3〜5歳。強いて言うなら3〜4歳児です。

どんな人は買い?

食感が苦手で食べられない子がいる人、五感で食への興味を引き出したい人!

内容・構成

Story

食べたときの「音」だけに注目した、五感をくすぐる絵本!

「おいしいおと」は物語ではなく、今日のごはんに並ぶおかずを食べたとき、口の中でどんな音がするかを言葉にした絵本です。春巻き、ウインナ、わかめのみそ汁、レタスにプチトマト——それぞれを食べる音が、独特の言葉で表現されていきます。

決まりきったオノマトペではなく、食べている本人が体の中で聞いている、繊細でリアルな音が描かれているのが最大の特徴。読んでいるだけで、自分の口の中で同じ音が鳴るような感覚を味わえます。

文はエッセイストとしても活躍する三宮麻由子さん、絵はふくしまあきえさん。福音館書店の「幼児絵本ふしぎなたねシリーズ」の一冊として、食べることの楽しさを音から伝える珍しい切り口の作品です。

こんな方におすすめ

Recommend

以下の項目に当てはまる方に「おいしいおと」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。

  1. 食感が苦手で食べられない子がいる
  2. 五感を通して食への興味を引き出したい
  3. 他とは違う切り口の食育絵本を探している

絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!

「おいしいおと」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!

物語として食欲を刺激するならしろくまちゃんのほっとけーき
ホットケーキが焼ける音と匂いが伝わる不朽の名作。音そのものより、料理のストーリーを楽しみたい方におすすめです。

色彩で食への興味を広げるならなにをたべてきたの?
食べたものでお腹の色が変わる空想絵本。音ではなく視覚的な楽しさで食に親しみたい方におすすめです。

目的・ねらい

Purpose

絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。

  1. 食べる音の心地よさから、食への意欲を引き出す
  2. 食感への抵抗感を、遊び感覚でやわらげる

目的・ねらい1 食べる音の心地よさから、食への意欲を引き出す

「美味しそうな音」が、食欲そのものを刺激する!

食が細い子には、栄養の話より「美味しそう」という感覚を思い出させるほうが効果的なことがあります。この絵本は、食べる音という具体的な感覚を通して、その感覚を呼び起こしてくれます。

読むと自然と口が動き出す子が多く、「食べたい」という気持ちを、言葉ではなく音の力で引き出してくれる、ユニークで効果的な一冊です。

目的・ねらい2 食感への抵抗感を、遊び感覚でやわらげる

「食べる音」を先に知っておくと、実際の抵抗感が下がることも!

ぬるぬる・ぐにゃぐにゃといった食感が苦手な子には、この絵本で先に「食べる音」を楽しい響きとして知っておくことが役立つ場合があります。音として楽しんでから実際に食べると、抵抗が和らぐことがあります。

もちろん絵本を読んだだけですぐに食べられるようになるわけではありませんが、食感への心理的なハードルを少し下げる、優しいアプローチの一つです。

チェックポイント

Check-point

現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。

年齢3〜5歳児
季節一年中
行事食事の前に

対象年齢

出版社の対象は3〜5歳。言葉の響きを楽しめる年齢が読みごろです。

音の微妙な違いを楽しめるようになる3歳ごろから、この絵本の魅力がしっかり伝わります。5歳児になると、自分の食体験と重ねながらより深く共感できるようになります。

大人が読んでも「なるほど、こんな音がするのか」と新鮮な発見がある一冊です。

時期・季節・行事

季節を問わず一年中楽しめます。食事の前に読むのが特におすすめです。

特定の季節や行事に縛られない一冊ですが、食事の少し前に読むと、食欲を引き出す効果がより期待できます。給食前の読み聞かせにも取り入れやすい一冊です。

食が進まない日の、食卓への導入として活用するのもおすすめです。

読み聞かせのポイント

Point-reading

「おいしいおと」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。

  1. それぞれの食べ物の音を、丁寧に噛みしめるように読む
  2. 読み手も一緒に音を口に出して楽しむ

ポイント1 それぞれの音を、丁寧に噛みしめるように読む

音の一つひとつに、味わいを込めて!

この絵本のオノマトペは、一つひとつが繊細に作られています。急いで読まず、それぞれの音をゆっくり、味わうように読んでみましょう。

食べ物ごとに声のトーンを変えると、それぞれの音の違いがより伝わりやすくなります。

ポイント2 読み手も一緒に音を口に出して楽しむ

大人も一緒に音を楽しむ姿を見せる!

読み手が本当に美味しそうに音を口にすることで、子どもたちも自然と真似したくなります。実際に口を動かしながら読んでみましょう。

読み終えたあと、実際の食事で同じ音を探してみる「音さがしゲーム」もおすすめです。

まとめ・Ryuの感想

読むだけでお腹が空いてくる、他にはないユニークな食育絵本です。

「おいしいおと」は、視覚ではなく聴覚に注目したという発想がとても新鮮な絵本です。読み聞かせをすると、子どもたちが思わず口を動かし始める瞬間があり、その反応を見るたびに感心させられます。

三宮麻由子さんの繊細な音の表現は、食べることの喜びを、これまでにない角度から伝えてくれます。食感が苦手で偏食気味の子どもにも、まずは「音」というアプローチで食への興味を引き出せるかもしれません。

食への意欲・食感への抵抗感の緩和・五感の刺激と、他にはない切り口が詰まった一冊。食が細いお子さんがいるご家庭に、ぜひ試してほしい一冊です。

Ryu

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