【3,4,5歳児おすすめ絵本】からすのパンやさん【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
Ryu「からすのパンやさん」は私が”想像力や発想を広げて欲しい“”家族で力を合わせる温かさを感じて欲しい“というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 自分なりの発想を楽しみ、想像を広げようとする
- 家族や友だちと力を合わせる良さに気付く
作品紹介
| 作 | かこさとし |
| 絵 | かこさとし |
| 出版社 | 偕成社 |
| 発行日 | 1973/9 |
| 値段 | ¥1,100(税込) |
| 大きさ・ページ数 | 26×21cm/32P |
「からすのパンやさん」はこんな絵本!
「からすのパンやさん」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「からすのパンやさん」を簡単にまとめてみました。
- からす一家が力を合わせてパン屋さんを大繁盛させる、家族の温かさが詰まった名作
- 見開きいっぱいに並ぶ「たくさんのパン」のページが、子どもの心を一気に掴む
- 細部まで描き込まれた絵で、すみずみまで見る楽しさが味わえる
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容


失敗から生まれたパンが、森じゅうの人気者に!家族で奮闘するからす一家の物語!
いずみがもりに、からすのパンやさんがありました。お父さんとお母さんが切り盛りするお店に、おもちちゃん・レモンちゃん・リンゴちゃん・チョコちゃんという4羽の赤ちゃんが生まれます。子育てに大忙しで、お店のパンはどこか焦げ気味。失敗したパンを子どもたちのおやつにしていると、その香ばしい匂いと面白い形が森じゅうに広がっていきます。
「あの変わったパンが欲しい!」と評判が評判を呼び、お店は大繁盛。4羽の子どもたちのアイデアも取り入れて、おもしろくてすてきな形のパンをどっさり焼くと——森じゅうのからすが押し寄せる、にぎやかで幸せな結末が待っています。
かこさとしさんならではの、温かくユーモアたっぷりの物語。1973年の刊行から世代を超えて愛され続けるロングセラーです。


こんな方におすすめ


以下の項目に当てはまる方に「からすのパンやさん」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 子どもの想像力や発想力を伸ばしたい
- 食べ物が美味しそうに描かれた、見ていて楽しい絵本を探している
- 家族みんなで、世代を超えて長く愛せる定番絵本がほしい
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「からすのパンやさん」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!


同じ”パン屋さん”がテーマのぎょうれつのできるパンやさん
こちらは、目の前の人を笑顔にする優しさや、優しさが返ってくる嬉しさに焦点が当たった一冊。「からすのパンやさん」の家族の頑張りとはまた違った、人とのつながりの温かさを感じたい方におすすめです。


食べ物の美味しさと作る楽しさが味わえるぐりとぐら
大きなカステラを作る場面が印象的な、料理・食べ物の定番絵本。「たくさんのパン」に夢中になる子なら、こちらの”作る楽しさ”にもきっと引き込まれます。リズム感のある文章を楽しみたい方にもおすすめです。
目的・ねらい


絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- たくさんのパンから発想を広げ、想像力が豊かになる
- 家族で力を合わせる温かさと、働くことの素晴らしさを感じる
目的・ねらい1 たくさんのパンから発想を広げ、想像力を豊かにする
「どれが好き?」の一言で、子どもの想像はどこまでも広がる!
この絵本の最大の見どころは、何といっても見開きいっぱいに並んだたくさんのパンのページです。かたちも名前もユニークなパンがびっしりと描かれていて、子どもたちは食い入るように見つめます。
「どのパンが好き?」と問いかけると、子どもたちは目を輝かせて「これ!」「ぼくはこっち!」と答えてくれます。さらに「どんなパンがあったらいいかな?」と聞くと、自分なりの新しいパンを思いついて教えてくれることも。絵を見て楽しむだけでなく、そこから自分の発想を広げていく経験が、想像力を豊かに育ててくれます。
読んだ後に絵を描いたり、お店屋さんごっこに発展させたりと、遊びの広がりにもつなげやすい一冊です。
目的・ねらい2 家族で力を合わせる温かさと、働く喜びを感じる
みんなで頑張る姿が、子どもの心にじんわり届く!
からすのお父さん・お母さんは、子育てに追われながらも一生懸命お店を切り盛りします。やがて4羽の子どもたちも一緒になってパン屋さんを盛り上げ、家族みんなの力でお店は大繁盛していきます。
家族で協力して一つのことをやり遂げる温かさは、子どもたちにとって「みんなで力を合わせると素敵なことが起こる」という体験につながります。また、人を喜ばせる仕事の楽しさが伝わるので、働くことへの前向きなイメージを自然と感じられます。
実際に読み聞かせをすると、「おてつだいしたい!」という声が出ることもあります。物語を通じて、協力する気持ちや誰かの役に立つ喜びが静かに芽生えていきます。
チェックポイント


現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
| 年齢 | 4歳から(特に4歳児) |
| 季節 | 一年中 |
| 行事 | お店屋さんごっこ・勤労感謝の日の導入に |
対象年齢
出版社の対象年齢は「4歳から」。ストーリーをしっかり楽しむなら4〜5歳児がおすすめです。
ある程度の文章量があり、家族の頑張りやお店が繁盛していく流れを理解できる4歳以降になると、物語そのものをぐっと深く楽しめます。5歳児になると、消防車や救急車が駆けつける賑やかな場面のユーモアや、細かく描かれたからすたちの表情まで味わえるようになります。
一方で、たくさんのパンが並ぶページは2〜3歳児にも大人気です。ストーリーを最後まで追うのは難しくても、パンを指さして「これ食べたい!」と楽しむだけで十分に魅力が伝わります。年齢に応じて楽しみ方を変えられるのも、この絵本の懐の深さです。
時期・季節・行事
季節を問わず一年中楽しめます。活動とつなげるなら「お店屋さんごっこ」の導入に最適です。
特定の季節や行事に縛られず、いつでも読める安定の一冊です。中でもお店屋さんごっこやパン作り(クッキング)の導入として読むと、子どもたちのイメージが一気に膨らみ、活動がより盛り上がります。
また、働く人の姿が描かれているので、勤労感謝の日(11月)に合わせて「働くってどんなこと?」を考えるきっかけとしても活用できます。
読み聞かせのポイント


「からすのパンやさん」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- パンのページはゆっくり見せ、「どれが好き?」と問いかける
- 後半の賑やかな場面はリズムよく、抑揚をつけて読む
ポイント1 パンのページはゆっくり見せ、問いかける
一番の見せ場は、急がず子どもと一緒に味わう!
たくさんのパンが並ぶ見開きページは、この絵本の一番の見せ場です。ここを早くめくってしまうのはもったいない。あえて時間をかけてゆっくり見せることで、子どもたちは隅々まで絵を楽しむことができます。
「どのパンが好き?」「どんな味がするかな?」と問いかけると、子どもたちの想像がどんどん膨らみます。一人ひとりの「これ!」を受け止めてあげると、絵本の時間がより双方向で温かいものになります。
ポイント2 後半の賑やかな場面はリズムよく読む
抑揚をつけるだけで、にぎわいが一気に伝わる!
お店が大繁盛し、たくさんのからすが押し寄せる後半は、物語が一番盛り上がる場面です。消防車や救急車まで駆けつける大騒ぎのシーンは、少しテンポを上げて、抑揚をつけて読むことで、お店の賑わいや慌ただしさが生き生きと伝わります。
前半の家庭的で穏やかな場面とのメリハリをつけると、子どもたちは物語の流れをより楽しめます。声の強弱や速さを少し意識するだけで、聞き手の集中力がぐっと続きますよ。


まとめ・Ryuの感想


子どもの「好き!」が溢れ出す、世代を超えて愛される定番中の定番です。
「からすのパンやさん」は、読み聞かせをすると毎回必ず盛り上がる一冊です。特にたくさんのパンのページでは、子どもたちが一斉に身を乗り出して「これがいい!」と声をあげます。一人ひとりの”好き”がこんなにはっきり出る絵本は、なかなかありません。
物語としても、家族で力を合わせて困難を乗り越えていく姿が温かく、大人が読んでも子育ての奮闘に思わず共感してしまいます。かこさとしさんの細部まで描き込まれた絵は、何度読んでも新しい発見があり、子どもが一人でじっくり眺める時間も生まれます。
想像力・家族の温かさ・働く喜びと、子どもに届けたいものがぎゅっと詰まった一冊です。読み聞かせの定番として、保育士さんにも親御さんにも自信を持っておすすめできます。お店屋さんごっこやお絵描きにも発展させやすいので、ぜひ手に取ってみてください。



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