【4,5歳児おすすめ絵本】ないたあかおに【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
Ryu「ないたあかおに」は私が”友達を思う気持ちの尊さを感じて欲しい“”本当の優しさとは何かを考えて欲しい“というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 友達を思いやる気持ちや、優しさの尊さを感じる
- 相手の立場や気持ちを想像し、本当の優しさを考える
作品紹介
| 作 | 浜田廣介 |
| 絵 | 池田龍雄 |
| 出版社 | 偕成社 |
| 発行日 | 1965/12 |
| 値段 | ¥1,100(税込) |
| 大きさ・ページ数 | 27×21cm/34P |
「ないたあかおに」はこんな絵本!
「ないたあかおに」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「ないたあかおに」を簡単にまとめてみました。
- 人間と仲良くなりたい赤おにのため、青おにが自ら悪者を演じる友情物語
- 浜田廣介さんの「ひろすけ童話」を代表する、半世紀以上愛される名作
- 自己犠牲の優しさと友情の尊さに、子どもも大人も胸を打たれる
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容


友達のために自分が犠牲になる、青おにの優しさが胸を打つ物語!
心の優しい赤おには、人間と仲良くなりたいと願っていました。「やさしいおにのうちです。どなたもおいでください」と立て札を立てますが、人間たちは鬼を怖がって、なかなか近づいてくれません。
そんな赤おにを気の毒に思った友達の青おには、ある作戦を考えます。自分が村で暴れて悪者になり、そこへ赤おにが現れて青おにをこらしめる——そうすれば人間は赤おにを「いいおにだ」と信じてくれる、というのです。作戦は成功し、赤おにはようやく人間たちと仲良く暮らせるようになりました。
けれども、ある日赤おにが青おにの家を訪ねると、そこには貼り紙が。「ぼくがそばにいると、また君が人間に疑われるかもしれない。だから旅に出る。いつまでも君の友達だ」。青おにはもう、どこにもいませんでした。友達の深い優しさを知った赤おには、しくしくと涙を流すのでした。


こんな方におすすめ


以下の項目に当てはまる方に「ないたあかおに」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 子どもと友情や思いやりについて考えたい
- 相手の気持ちを想像する力を育てたい
- 心に深く残る、世代を超えて愛される名作を読みたい
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
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命と愛をじっくり見つめる名作なら100万回生きたねこ
「ないたあかおに」と同じく、心に深く残る泣ける名作。こちらは命や愛することの意味を問いかける一冊で、道徳・命をテーマにじっくり考えたい年長さんにおすすめです。


大切な存在のありがたさに気付く物語ならいつもいっしょに
そばにいてくれる存在の尊さに気付く物語で、「ないたあかおに」の青おにを思う切なさに通じます。友達や大切な人を思う気持ちを、やさしく感じられる一冊です。
目的・ねらい


絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 友達を思う気持ちや、自己犠牲の優しさの尊さを感じる
- 登場人物の気持ちを想像し、本当の優しさとは何かを考える
目的・ねらい1 友達を思う気持ち、自己犠牲の優しさを感じる
「本当の優しさ」が、子どもの心にまっすぐ届く!
青おには、赤おにの願いを叶えるために、自ら悪者になって去っていきます。見返りを求めず、友達のために自分を犠牲にする青おにの優しさは、子どもたちの心に強く残ります。
5歳ごろになると、登場人物の行動の意味を考えられるようになります。「どうして青おにはいなくなっちゃったんだろう」と感じることが、相手を思いやる気持ちや、優しさの尊さに気付く第一歩になります。説明しすぎず、子ども自身が青おにの行動の意味をかみしめる時間を大切にしたい作品です。
目的・ねらい2 相手の気持ちを想像し、本当の優しさを考える
「うれしい」と「さみしい」が同時にある——複雑な気持ちに触れる!
この物語の結末は、ただ幸せなだけではありません。赤おには人間と仲良くなれてうれしいけれど、大切な青おにを失ってさみしい。うれしさと切なさが入りまじる複雑な気持ちが描かれています。
こうした単純ではない感情に触れることは、子どもの心の成長にとってとても大切です。「赤おにはどんな気持ちだったかな」「青おにはどうしてあんなことをしたのかな」と想像することで、相手の立場に立って気持ちを考える力が育っていきます。正解を出すことより、いろいろな気持ちを感じ、考えること自体に意味がある絵本です。
チェックポイント


現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
| 年齢 | 4〜5歳児 |
| 季節 | 一年中 |
| 行事 | 節分(鬼)の導入にも |
対象年齢
切なさや友情の意味を感じ取れる、4〜5歳児(年長)に特におすすめです。
お話自体は3歳ごろから聞けますが、この絵本の「うれしいけれど、さみしい」という複雑な余韻を味わえるのは、登場人物の気持ちを想像できるようになる4〜5歳ごろからです。
特に5歳児(年長)は、青おにの行動の意味を考えたり、自分の友達との関わりに重ねたりと、物語を深く受け止められます。道徳性や思いやりの心が育つこの時期に、ぜひ出会ってほしい一冊です。
時期・季節・行事
一年中楽しめますが、鬼が登場するので節分の時期に読むのもおすすめです。
友情や思いやりがテーマなので季節を問わず読める一冊ですが、鬼が主人公であることから、節分(2月)の導入として読むのにもぴったりです。「鬼は怖いもの」というイメージとは違う、心優しい鬼の姿に、子どもたちは新鮮な驚きを感じます。
友達との関わりが深まる時期や、けんかが増えてきたタイミングで、思いやりについて考えるきっかけとして読むのも効果的です。
読み聞かせのポイント


「ないたあかおに」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 青おにの貼り紙の場面は、静かにゆっくり読んで余韻を残す
- 読み終えたら、気持ちを問いかけて想像する時間を作る
ポイント1 クライマックスは静かに、ゆっくりと読む
余韻を大切にすることで、青おにの優しさが深く届く!
この絵本の山場は、赤おにが青おにの貼り紙を読む場面です。ここを急いで読んでしまうと、せっかくの感動が薄れてしまいます。声のトーンを落とし、ゆっくりと、静かに読むことで、青おにの思いが子どもたちの心にじんわりと染み込みます。
読み終えたあとも、すぐにページを閉じず、少しの沈黙を大切にしましょう。子どもたちが物語の余韻にひたる、その静かな時間こそが、この絵本のいちばん大切な瞬間です。
ポイント2 気持ちを問いかけ、想像する時間を作る
答えを教えず、子ども自身が感じることを大切に!
読み終えたあと、「赤おにはどんな気持ちだったかな?」「青おにはどうしていなくなったのかな?」とそっと問いかけてみましょう。子どもたちは、それぞれに登場人物の気持ちを一生懸命に想像します。
ここで大切なのは、大人が「これはこういうお話」と答えを教えすぎないこと。「さみしい」「やさしい」「うれしい」——どんな感想も否定せず受け止めてあげることで、子どもは安心して自分の気持ちを表現できます。正解のない問いをみんなで考える経験そのものが、心を育ててくれます。
まとめ・Ryuの感想


友達を思う気持ちの尊さを、静かに、深く教えてくれる名作です。
「ないたあかおに」は、読み終えたあとに必ず子どもたちがしんと静かになる、特別な力を持った絵本です。にぎやかに笑える絵本も素敵ですが、こうして心を静かに揺さぶる物語との出会いも、子どもの育ちにはとても大切だと感じています。
青おにの優しさは、子どもにはまだ完全には理解しきれないかもしれません。それでも、「なんだか胸がぎゅっとなる」という感覚は確かに残ります。その感覚が、やがて成長とともに「あれはこういうことだったんだ」と深まっていくのです。浜田廣介さんの「ひろすけ童話」が長く愛され続けるのも、こうした奥行きがあるからこそでしょう。
友情・思いやり・本当の優しさと、人生で大切なことが詰まった一冊。年長さんはもちろん、大人が読んでも心打たれる名作です。ぜひ親子で、クラスで、その余韻を味わってほしいと思います。



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