【現役保育士が解説】トイトレにおすすめの絵本8選|段階別の進め方も紹介

Ryu

「トイトレ、いつから?」「なかなか進まない…」という悩みはとても多いです。現場で何人ものトイトレに関わってきた保育士が、絵本の力と進め方のコツをお伝えします。

おむつを卒業するためのトイレトレーニング。「何から始めればいいの?」「うちの子だけ進まない気がする…」と、子ども以上に大人が悩んでしまうことも少なくありません。そんなとき、心強い味方になってくれるのが絵本です。

この記事では、保育の現場で1歳児クラスから子どものトイトレに関わってきた現役保育士の私が、トイトレの「段階」に合わせたおすすめ絵本8冊と、絵本と一緒に進める成功のコツを解説します。ただ絵本を並べるのではなく、「今のお子さんの状態」に合った一冊が選べるように構成しました。

この記事で分かること
  • トイトレに絵本が効果的な理由
  • トイトレの段階別おすすめ絵本8選(興味→安心→意欲)
  • 保育士が教える、絵本と一緒に進めるコツ
目次

トイトレに絵本が効果的な3つの理由【保育士の視点】

大人にとって当たり前の「トイレ」や「パンツ」も、子どもにとっては未知のもの。だからこそ、絵本での”予習”がとても役立ちます。

①トイレや排泄の「イメージ」と「見通し」が持てる

絵本の中でトイレの流れを見ることで、「トイレって怖くない」「こうやってするんだ」と心の準備ができます。未知のものへの不安がやわらぐのが、最初の大きな効果です。

②「自分もやってみたい」という意欲が生まれる

絵本の中で同じくらいの子やキャラクターがトイレに挑戦する姿を見ると、子どもは「自分もお兄さん・お姉さんになりたい」と感じます。大人が促すより、この”自分から”の気持ちが何より大切です。

③親子の気持ちが楽になる

絵本には、行き詰まりがちな親の心をほぐす効果もあります。「失敗しても大丈夫」というメッセージや、トイレについて自然におしゃべりできる時間が、焦りやイライラをやわらげてくれます。トイトレは親子二人三脚。大人の心の余裕が、いちばんの近道です。

絵本は「段階」に合わせて選ぶのがコツ

トイトレ絵本は、たくさん読めばいいわけではありません。お子さんが今どの段階にいるかに合わせて選ぶと、絵本の効果がぐっと高まります。この記事では、次の3ステップで紹介します。

排泄への3ステップ
  • STEP1:「トイレ・うんち」に興味を持つ(導入期)
  • STEP2:「トイレは楽しい・怖くない」と感じる(抵抗をやわらげる)
  • STEP3:「自分でやってみたい」意欲が育つ(挑戦・パンツへ)

STEP1:「トイレ・うんち」に興味を持つ絵本

まずは、排泄やトイレが身近で自然なものだと感じることから。トイトレを始める前の導入におすすめです。

1.『ノンタン おしっこ しーしー』

作:キヨノサチコ/偕成社

「トイレの絵本といえばコレ」という大定番。ノンタンと動物たちが「しーしーしー」の掛け声でおまるやトイレに向かいます。親しみやすいキャラクターとリズムで、トイレを身近に感じる導入にぴったり。ノンタンが失敗しても大丈夫な描写も安心です。1〜2歳ごろから。

活用ポイント:「しーしーしー」を親子で一緒に声に出して、トイレを楽しい雰囲気に。

2.『みんなうんち』

作:五味太郎/福音館書店

ぞうは大きなうんち、ねずみは小さなうんち…「生き物はみんなうんちをする」ことを楽しく伝える不朽の名作。排泄は恥ずかしいことではなく自然なことだと、子どもが安心して受け止められます。

活用ポイント:トイトレを始める前に読み、排泄そのものへの抵抗感をやわらげる。

同じ五味太郎さんの人気絵本『きんぎょがにげた』のレビューもどうぞ。

3.『ひとりでうんちできるかな』

作:きむらゆういち/偕成社(あかちゃんのあそびえほん)

大人気「あかちゃんのあそびえほん」シリーズのしかけ絵本。動物たちが「うーんうーん」とふんばると、ページをめくって立派なうんち!まねして声に出すうちに、ふんばる動作のイメージがつかめます。低年齢の導入に最適です。

活用ポイント:一緒に「うーんうーん」。トイレでいきむイメージづくりに。

STEP2:「トイレは楽しい・怖くない」と感じる絵本

トイレを怖がったり、嫌がったりするお子さんに。トイレが”楽しい場所”に変わるきっかけになる絵本です。

4.『おトイレさん』

作:きたがわめぐみ(元幼稚園教諭)/出版社※要確認

シュールな「おトイレさん」が、おやじギャグを連発しながらみんなにトイレを使ってもらう人気絵本。笑いながら読むうちに、トイレへの緊張や怖さが自然とほぐれます。元幼稚園教諭の作者ならではの一冊です。

活用ポイント:トイレを怖がる・嫌がるお子さんの気持ちをほぐしたい時に。

5.『トイレですっきり』

作・絵:なかやみわ/ミキハウス

くれよんのくろくん』でおなじみ、なかやみわさんの一冊。ソワソワする主人公を、ママと「トイレくん」が一緒に応援してくれます。トイトレ中の子が自分を重ねて感情移入でき、「すっきり」する気持ちよさが伝わります。

活用ポイント:トイレでの成功体験のイメージづくりに。

6.『うんちがぽとん』

作:アロナ・フランケル/アリス館 ※作者要確認

世界各国で読まれるロングセラー。おまるをもらったまあくんが、失敗を重ねながらもやがて成功する物語です。「失敗しても焦らないで」というメッセージと、最後の「おしっこばいばーい」の掛け合いが人気。おまるトレーニングに最適です。

活用ポイント:おまるを使い始める時期に。掛け合いで楽しく。

STEP3:「自分でやってみたい」意欲が育つ絵本

「自分もパンツをはきたい」「できた!」という気持ちを後押しする絵本です。失敗が続いて煮詰まった時にも、親子の心を支えてくれます。

7.『ぷくちゃんのすてきなぱんつ』

作:ひろかわさえこ/アリス館

新しいパンツが大好きなぷくちゃん。でも、おしっこは「じょじょじょーん」ともれてしまう…。「でも、だいじょうぶ」と失敗を受け止める展開で、焦る親の心まで穏やかになります。”パンツへの憧れ”を引き出す一冊です。

活用ポイント:失敗が続いて煮詰まった時に。裏表紙のパンツ並びで「どれが好き?」と盛り上がっても。

8.『はけたよはけたよ』

ぶん:かんざわとしこ/え:にしまきかやこ/偕成社

パンツが一人ではけなかったたつくんが、「できた!」を経験するお話。“自分でやってみたい・できたら嬉しい”という子どもの気持ちにやさしく寄り添います。リズミカルな文章とあたたかい絵も魅力です。

活用ポイント:「自分でやりたい」が芽生えた時の後押しに。

絵本と一緒に。保育士が伝えたいトイトレ成功のコツ

絵本はあくまで”きっかけ”。実際のトイトレでは、次のことを大切にしてみてください。

始める目安は「体・言葉・心」のサイン

トイトレは2〜3歳ごろに始めることが多いですが、大切なのは月齢より発達のサインです。次のような姿が見られたら、始めるタイミングの目安になります(個人差が大きいので、焦る必要はありません)。

発達のサイン
  • おしっこの間隔が2時間ほどあくようになった
  • ひとりで歩いたり、座ったりできる
  • 「ちっち」など簡単な言葉でやり取りができる
  • トイレやパンツに興味を示す

失敗を責めず、できたら一緒に喜ぶ

うまくいかなくても、叱るのは逆効果。「濡れて気持ち悪かったね」と気持ちに寄り添い、できた時は大げさなくらい一緒に喜びましょう。「トイレ=うれしい・ほめられる場所」という体験の積み重ねが、何よりの力になります。後戻りも自然なこと。煮詰まったら一度お休みしても大丈夫です。

トイトレと絵本に関するよくある質問

トイトレはいつから始めればいいですか?

2〜3歳ごろが目安ですが、大切なのは月齢より発達のサインです。「おしっこの間隔が2時間ほどあく」「ひとりで歩いて座れる」「”ちっち”など簡単な言葉でやり取りできる」「トイレやパンツに興味を示す」——こうした姿が見えてきたら始めどきです。個人差がとても大きいので、周りと比べて焦る必要はありません。暖かい春〜夏は薄着で後片付けもラクなので、始めやすい季節です。

なかなか進まず、おむつに戻ってもいいですか?

まったく問題ありません。いったんお休みするのは”後退”ではなく、子どもの心と体の準備が整うのを待つ大切な時間です。順調だったのに急に嫌がる「後戻り」も、環境の変化などでよくあること。無理に続けて親子とも苦しくなるより、一度離れて、また興味が出てきたら再開する方がうまくいきます

夜のおむつもすぐ外れますか?

昼と夜は分けて考えましょう。夜のおむつ外れは「がんばり」ではなく、睡眠中におしっこを溜めておける体の発達を待つ必要があり、昼より時間がかかるのが普通です。朝までおむつが濡れない日が続くようになってからで大丈夫。数年かかる子も珍しくないので、焦らず見守ってください。あまりに長く続いて心配なときは、かかりつけの小児科に相談を。

絵本はどのタイミングで読めばいいですか?

トイトレを始める少し前から、いつもの読み聞かせにそっと混ぜておくのがおすすめです。「トイレってこういう場所なんだ」というイメージが先にできていると、実際の移行がスムーズになります。お子さんの段階(興味づけ/怖さをほぐす/自分でやってみたい)に合った一冊を選ぶと、より効果的です。

まとめ:絵本を味方に、親子のペースでトイトレを

トイトレは、絵本で「興味 → 安心 → 自分でやってみたい」という気持ちを育てながら進めると、親子ともに無理なく進めやすくなります。お子さんの今の段階に合った一冊から、ぜひ取り入れてみてくださいね。何より大切なのは、比べず焦らず、お子さんのペースを信じることです。

年齢ごとの絵本の選び方は2歳児3歳児のおすすめ絵本も、ねらいの考え方は絵本のねらい一覧|年齢別の考え方と書き方もあわせてどうぞ。

Ryu

トイトレに「正解」も「早い・遅い」もありません。絵本の時間が、親子のあたたかいやり取りのきっかけになればうれしいです。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

絵本の良さを広めよう
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

RyuのSNS

目次