【4,5歳児おすすめ絵本】おしいれのぼうけん【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
Ryu「おしいれのぼうけん」は私が”不安や暗闇を想像力と勇気で乗り越える楽しさを感じて欲しい“”友達と力を合わせる心強さを知って欲しい“というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 不安や怖さを、想像力と勇気で乗り越えようとする
- 友達と力を合わせる心強さや楽しさを感じる
作品紹介
| 作 | 古田足日 |
| 絵 | 田畑精一 |
| 出版社 | 童心社 |
| 発行日 | 1974/11 |
| 値段 | ¥1,650(税込) |
| 大きさ・ページ数 | 26×19cm/80P |
「おしいれのぼうけん」はこんな絵本!
「おしいれのぼうけん」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「おしいれのぼうけん」を簡単にまとめてみました。
- おしいれに入れられた二人が、暗闇の中で大冒険を繰り広げる物語
- こわいねずみばあさんに、力を合わせて立ち向かうドキドキの想像世界
- 1974年刊行・累計250万部超。生き生きとした子どもの姿が魅力のロングセラー
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容


暗いおしいれが、ドキドキの冒険の世界へと変わっていく物語!
さくらほいくえんには、こわいものがふたつあります。ひとつは言うことを聞かない子が入れられる「おしいれ」、もうひとつは先生の人形劇に出てくる「ねずみばあさん」です。
お昼寝前、ミニカーの取りっこでけんかをしたさとしとあきらは、先生におしいれに入れられてしまいます。あやまろうとしない二人。やがて真っ暗なおしいれの中は、夜の山や海へと姿を変え、ねずみの大群を引き連れたねずみばあさんが現れます。
二人は手をつないで夢中で逃げ、トンネルをくぐり、高速道路を走り、デゴイチに乗って星の世界へ——。追い詰められても、さとしとあきらは力を合わせ、勇気をふりしぼってねずみばあさんに立ち向かいます。やがておしいれの戸が開き、二人は先生やみんなのもとへ。冒険を乗り越えた二人は、すっかり仲直りしているのでした。


こんな方におすすめ


以下の項目に当てはまる方に「おしいれのぼうけん」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 少し長めの物語に集中して挑戦できる絵本を探している
- 想像力やドキドキ・ワクワクを存分に味わってほしい
- 友達と力を合わせる大切さや勇気を感じてほしい
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「おしいれのぼうけん」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!


不思議な世界へ迷い込む冒険ファンタジーならめっきらもっきらどおんどん
「おしいれのぼうけん」と同じく、現実から不思議な世界へ迷い込む冒険物語。こちらはもう少し短めで、妖怪たちとの遊びを楽しむ明るいファンタジー。想像の世界をたっぷり味わいたい方におすすめです。


こわいけどドキドキ楽しみたいならきもだめし
「おしいれのぼうけん」の”こわいけどやめられない”ドキドキが好きな子にぴったり。おばけや妖怪が次々と登場し、ちょっぴり怖いけれど最後まで楽しめる一冊です。
目的・ねらい


絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 不安や暗闇を、想像力と勇気で乗り越える力を育む
- 友達と力を合わせる心強さを感じ、長い物語を味わう
目的・ねらい1 不安や暗闇を、想像力と勇気で乗り越える
「こわい」を乗り越える体験が、心を強くする!
暗いおしいれ、こわいねずみばあさん——子どもにとって身近な「こわいもの」が、この物語にはたくさん登場します。でも、さとしとあきらは逃げるだけでなく、最後には勇気をふりしぼって立ち向かいます。
子どもたちは、二人と一緒にドキドキしながら冒険を体験し、こわさを乗り越えていきます。物語の中で「こわい」を乗り越える経験は、現実の不安や困難に立ち向かう心の強さ(レジリエンス)を育ててくれます。暗闇さえも冒険の舞台に変えてしまう想像力の豊かさも、この絵本の大きな魅力です。
目的・ねらい2 友達と力を合わせる心強さを感じる
けんかした二人が、冒険を通して本当の仲間になる!
この物語が始まるきっかけは、さとしとあきらの「けんか」です。けれど、こわい冒険を共にする中で、二人は手をつなぎ、助け合い、力を合わせて困難に立ち向かっていきます。
一人では立ち向かえないことも、友達と一緒なら乗り越えられる——その心強さが、物語を通して伝わってきます。そして冒険を終えた二人は、自然と仲直りしています。協力することの楽しさや、友達がそばにいてくれる安心感を、ドキドキの物語と一緒に感じられる作品です。友達との関わりが深まる年長さんに、ぜひ届けたい一冊です。
チェックポイント


現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
| 年齢 | 4〜5歳児(特に年長) |
| 季節 | 一年中 |
| 行事 | 関係なく楽しめる |
対象年齢
少し長めの物語を集中して楽しめる、4〜5歳児(特に年長)におすすめです。
この絵本は80ページと、絵本の中ではかなりボリュームがあります。そのため、お話を最後まで集中して聞ける力がついてくる4〜5歳ごろが読みごろです。物語に入り込み、登場人物と一緒にドキドキできる年長さんには、とりわけ夢中になれる一冊です。
なお、ねずみばあさんの場面は迫力があるので、こわがりな子には少しずつ読んだり、安心できるように寄り添いながら読むのがおすすめです。保育園が舞台なので、園に通う子は自分と重ねて、より物語を身近に感じられます。
時期・季節・行事
季節や行事を問わず、一年中楽しめる物語です。
特定の季節や行事に縛られないので、いつでも読める一冊です。雨の日などで外遊びができず、室内でじっくり物語を楽しみたいときにもぴったり。たっぷりした物語世界に、子どもたちは時間を忘れて入り込みます。
友達とのけんかが増えてきた時期や、「協力する楽しさ」を感じてほしいときに読むのもおすすめ。物語の余韻が、子ども同士の関わりにそっと良い影響を与えてくれます。
読み聞かせのポイント


「おしいれのぼうけん」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 冒険の場面は緩急をつけ、ドキドキ感を演出する
- 長いお話なので、焦らず二人の気持ちに寄り添って読む
ポイント1 冒険の場面は緩急をつけて読む
静と動のメリハリで、物語の世界に引き込む!
この絵本の魅力は、なんといっても手に汗握る冒険の展開です。ねずみばあさんが現れる場面は声を低くゆっくりと、二人が逃げる場面はテンポよく——と緩急をつけることで、子どもたちは物語の世界にぐっと引き込まれます。
怖がらせすぎる必要はありません。あくまで「ドキドキを楽しむ」ことが大切。子どもの様子を見ながら、表情豊かに読むことで、こわさの中にもワクワクが生まれます。
ポイント2 長いお話だからこそ、焦らずじっくり読む
子どもの集中に合わせて、無理なく物語を届ける!
80ページと長めなので、一度で読みきろうと急ぐ必要はありません。子どもの集中が続いているかを見ながら、ときには区切って、数回に分けて読むのも良い方法です。
さとしとあきらの気持ちに寄り添いながら、二人がこわさを乗り越えていく過程をていねいに届けましょう。最後におしいれから出てこられた場面では、子どもたちもホッとした表情を見せます。その安心感まで含めてしっかり味わうことで、「こわかったけど、楽しかった!」という満足感が残ります。読み終えたあとに「どこが一番ドキドキした?」と聞いてみるのもおすすめです。


まとめ・Ryuの感想


こわさとワクワクが同居する、子どもを夢中にさせる冒険物語の決定版です。
「おしいれのぼうけん」は、読み聞かせをすると教室がしんと静まり返るほど、子どもたちが物語に引き込まれる絵本です。長いお話ですが、ドキドキの展開に最後まで夢中になり、読み終わると「もう一回!」の声があがることもしばしばです。
保育園が舞台ということもあり、子どもたちはさとしとあきらを自分のことのように応援します。こわいおしいれが冒険の入り口に変わっていく発想は、まさに子どもの想像力そのもの。古田足日さんと田畑精一さんが、保育園に何度も足を運んで子どもたちを見つめて作り上げただけあって、登場する子どもたちの姿が本当に生き生きとしています。
想像力・勇気・友達との協力と、子どもの育ちに大切なものが詰まった一冊。半世紀以上読み継がれてきた理由がよく分かる名作です。少し長めの物語に挑戦したい年長さんに、ぜひおすすめしたい冒険絵本です。



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