【4,5歳児おすすめ絵本】ぐるんぱのようちえん【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
Ryu「ぐるんぱのようちえん」は私が”失敗してもだいじょうぶだと感じて欲しい“”自分の力が活きる場所が必ずあると伝えたい“というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 失敗を恐れず、前向きに挑戦しようとする
- 自分の力が誰かの役に立つ喜びを感じる
作品紹介
| 作 | 西内ミナミ |
| 絵 | 堀内誠一 |
| 出版社 | 福音館書店 |
| 発行日 | 1966/12 |
| 値段 | ¥990(税込)※要確認 |
| 大きさ・ページ数 | 26×19cm/28P |
「ぐるんぱのようちえん」はこんな絵本!
「ぐるんぱのようちえん」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「ぐるんぱのようちえん」を簡単にまとめてみました。
- ひとりぼっちのぞう・ぐるんぱが、失敗を重ねながら自分の居場所を見つける名作
- 大きすぎて失敗した作品が、最後にすべて幼稚園で活きる爽快な展開
- 堀内誠一さんの色彩豊かであたたかい絵が、半世紀以上愛され続ける理由
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容


失敗ばかりのぐるんぱが、自分にぴったりの居場所を見つけるまでの物語!
ぐるんぱは、ひとりぼっちで泣いてばかりいた大きなぞう。見かねた仲間のぞうたちに体を洗ってもらい、立派になったぐるんぱは、働きに出ることになります。
ところが、ビスケット屋さんでは大きすぎるビスケット、お皿屋さんでは大きすぎるお皿、靴屋さん、ピアノ工場、自動車工場……。行く先々で、大きすぎるものばかり作って失敗してしまいます。どこでも「もう けっこう」と言われ、ぐるんぱは作った大きなものを抱えてしょんぼり出ていきます。
そんなとき、たくさんの子どもを育てるお母さんに出会います。子どもたちの世話をたのまれたぐるんぱは——これまで失敗してきた大きなビスケットも、お皿も、靴も、ピアノも、自動車も、ぜんぶ使って、子どもたちが大喜びするすてきな幼稚園を作りあげるのです。失敗だと思っていたものが、最後にすべて輝く瞬間に、心が温かくなります。
こんな方におすすめ


以下の項目に当てはまる方に「ぐるんぱのようちえん」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 子どもに失敗を恐れない心や自己肯定感を育てたい
- 働くことや、誰かの役に立つ喜びを感じてほしい
- 世代を超えて長く愛せる、絵の美しい定番絵本がほしい
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「ぐるんぱのようちえん」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!


自分の良さや個性に気付く物語ならくれよんのくろくん
「ぐるんぱ」が”失敗が最後に活きる”お話なら、こちらは”自分だけの良さに気付く”お話。煙たがられていた黒にしかできないことが見つかる展開で、自己肯定感のテーマをよりまっすぐ感じたい方におすすめです。


自分の力で道を切り開く物語ならスイミー
小さなさかな・スイミーが、自分だけの強みを活かして仲間を守る名作。「ぐるんぱ」と同じく自己肯定や個性がテーマですが、こちらは仲間との協力もぐっと味わえます。少し読み応えのある物語が好きな方におすすめです。
目的・ねらい


絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 失敗は無駄ではなく、自分の力が活きる場所があると知る
- 一生懸命に働く姿、誰かのために力を使う喜びを感じる
目的・ねらい1 失敗は無駄じゃない。自分の居場所が見つかると知る
「失敗=だめ」ではないと、物語が教えてくれる!
ぐるんぱは何度も失敗します。でも、その失敗作のすべてが、最後に幼稚園で見事に役立ちます。この展開は、子どもたちに「失敗してもだいじょうぶ」「無駄な経験なんてない」という大切なメッセージを、説教くさくなく伝えてくれます。
保育の現場でも、うまくいかずに落ち込んでしまう子はたくさんいます。そんなとき、ぐるんぱの物語は「今はうまくいかなくても、いつかきっと活きる」という前向きな気持ちをそっと後押ししてくれます。失敗を恐れず挑戦する心、そして自分にぴったりの居場所があるという安心感を育てたいときにおすすめの一冊です。
目的・ねらい2 一生懸命に働き、誰かの役に立つ喜びを感じる
「がんばること」と「人の役に立つこと」の温かさが伝わる!
ぐるんぱは、失敗しても決して投げ出さず、行く先々で一生懸命に働きます。そのひたむきに頑張る姿は、子どもたちにとって「がんばるってかっこいい」と感じる手本になります。
そして物語の最後、ぐるんぱの作ったものが子どもたちを笑顔にする場面では、誰かの役に立つことの嬉しさが描かれます。自分の力が人を喜ばせる——その体験の尊さが、やさしく心に残ります。働くこと・誰かのために動くことへの前向きなイメージを、自然と感じられる作品です。
チェックポイント


現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
| 年齢 | 4〜5歳児(特に4歳児) |
| 季節 | 一年中(入園・進級シーズンにも◎) |
| 行事 | 入園・進級の導入に |
対象年齢
4〜5歳児、特に4歳児が楽しめます。
繰り返しの構成で展開が分かりやすいので、3歳児からお話の流れを楽しめます。失敗が積み重なり、最後にすべてが活きるという物語の「伏線」と「回収」を味わえるのは、見通しを持って聞けるようになる4歳児ごろからです。
5歳児になると、「失敗が役に立った」というテーマそのものを感じ取り、自分の経験と重ねて考えられるようになります。幼稚園が舞台なので、入園を控えた子や進級する子にとって、園生活への期待を膨らませるきっかけにもなります。
時期・季節・行事
一年中楽しめますが、幼稚園が舞台なので入園・進級シーズン(春)に特におすすめです。
季節や行事を選ばずいつでも読める一冊ですが、幼稚園・保育園が舞台であることから、新年度の入園・進級の時期に読むと、子どもたちが園生活への期待やイメージを膨らませやすくなります。
「働く」をテーマにした活動や、勤労感謝の日(11月)に合わせて読むのにも向いています。色々なお仕事が登場するので、「どんなお仕事があったかな?」と振り返る導入にもぴったりです。
読み聞かせのポイント


「ぐるんぱのようちえん」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 繰り返す失敗場面は、テンポよくリズミカルに読む
- 最後に失敗が活きる場面は、たっぷり間をとって味わう
ポイント1 繰り返す失敗場面は、テンポよく読む
リズムを楽しむことで、子どもが先を予想しはじめる!
ぐるんぱが次々と仕事に挑戦しては「大きすぎて失敗」「もう けっこう」と言われる場面は、同じパターンが繰り返されます。ここをテンポよくリズミカルに読むことで、子どもたちは「また大きいの作っちゃうのかな?」と先を予想しながら、わくわくして聞き入ります。
「今度はどうなると思う?」と問いかけながら読むのもおすすめ。繰り返しのリズムに乗ってくると、子どもたちのほうから「また大きすぎる!」と笑いながら声があがるようになります。
ポイント2 最後の場面は、たっぷり間をとって味わう
「失敗が活きた!」の感動を、子どもと分かち合う!
この絵本の山場は、失敗作のすべてが幼稚園で活きる最後の場面です。ここを急いで読んでしまうのはもったいない。少し間をとって、子どもたちが絵をじっくり見られるようにしてあげましょう。
「あの大きなビスケット、どこにいったかな?」「大きな靴は何になった?」と一緒に振り返ると、子どもたちは失敗作が見事に役立っていることに気付き、「すごい!」と目を輝かせます。失敗が報われる爽快感を一緒に味わうことで、この絵本のメッセージがより深く心に届きます。


まとめ・Ryuの感想


失敗が報われる物語に、子どもも大人も背中を押される名作です。
「ぐるんぱのようちえん」は、半世紀以上にわたって読み継がれてきただけあって、何度読んでも心に残る一冊です。失敗続きだったぐるんぱが、最後にすべての失敗を活かして幼稚園を作る展開は、子どもたちだけでなく読み手の大人もじんとさせてくれます。
保育士として嬉しいのは、「失敗してもだいじょうぶ」というメッセージが、説教くさくなく自然に伝わること。落ち込みやすい子に寄り添うときにも、そっと力をくれる作品です。西内ミナミさんの温かな物語と、堀内誠一さんの色彩豊かな絵が織りなす世界は、まさに名作の名にふさわしい完成度です。
自己肯定感・挑戦する心・働く喜びと、子どもに届けたいものが詰まった一冊。ロングセラーゆえに安心して手に取れる定番なので、まだお持ちでない方にはぜひおすすめしたい名作です。



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