【3,4歳児おすすめ絵本】こいのぼりセブン【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「こいのぼりセブン」は私が”子どもの日に親しみを持ち、訪れを楽しみにして欲しい””子どもの日に関する由来やモノを知り、物事を深く知る楽しさを感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 子どもの日に親しみを感じる
- 子どもの日の由来や関連するモノを知る
- 物事を知る楽しさを感じる
作品紹介
「こいのぼりセブン」はこんな絵本!
「こいのぼりセブン」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「こいのぼりセブン」を簡単にまとめてみました。
- 行事の由来が楽しく分かる「セブンの行事絵本シリーズ」の子どもの日編
- 行事の由来や関連するモノ1つ1つの背景がしっかり説明されている
- 堅苦しくなく楽しみながら行事に親しみが持てる
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
親しみやすい雰囲気の中、子どもの日の由来がしっかり描かれています。
空を見上げてみると何かが飛んでいる。鯉のぼりに掴まって一緒に泳いでいるのは、そう、こいのぼりセブン!ですが、子どもたちはお散歩の途中なのでバイバーイと行ってしまいました。
お散歩についていくと大きな池の中にたくさんの鯉がいるのを発見します。子どもたちと一緒に餌をあげていると「なんで鯉が空を泳いでいるのか」「どうして鯉なのか」という質問が出てきました。
こいのぼりセブンは鯉は滝を昇る勇ましい魚である事、昔の中国では滝を昇った鯉は竜になると信じられていた事を伝えました。そして、鯉のように元気で逞しく育って欲しいという願いを込めて鯉のぼりを飾るようになった事を伝えます。
そしてその後、こいのぼりセブンから「子どもの日に食べる食べ物はなんだ?」というクイズが出されました。皆は少し考えて柏餅やちまきと答えます。正解した皆に柏餅とちまきを配りながら柏餅は家族が長生きできるように、ちまきは悪いことが起きないようにという願いが込められている事を伝えます。
こいのぼりセブンは柏餅とちまきをたくさん食べてお腹がパンパン。先生に言われて赤面します。そしてこいのぼりセブンはどこかへ飛んで行ってしまいました。
楽しく、子どもの日に詳しくなれる作品です。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「こいのぼりセブン」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 明るい展開の子どもの日の絵本を探している
- 子どもの日の由来や1つ1つのモノの知識が深められる絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「こいのぼりセブン」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
相手の気持ちを想像するきっかけになる「そらまでとんでけ」
登場する生き物たちの心の動きが感じられる子どもの日を舞台にした作品。他者の作品をけなしてばかりいる主人公の心が夢のような展開から変わっていく様子が描かれています。
相手の気持ちを考えたり、受け入れる大切さを感じたい時におすすめの一冊。
どきどきの展開と共に知的好奇心が湧いてくる「お月さまってどんなあじ?」
月の味を知りたいと思った生き物たちが集まって月を食べようとするお話。どんどんと積み重なる生き物たちにドキドキしながら、月の味を思わず想像してしまうワクワクが詰まった作品です。
楽しい展開と共に知的好奇心が満たされる楽しさを感じたい時におすすめの一冊。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 子どもの日に親しみを持ち、訪れを楽しみにする
- 物事や行事に関連する理解を深めたり知識を深める楽しさを知る
目的・ねらい1
子どもの日を前向きに捉えられる明るい雰囲気が特徴的です。
「こいのぼりセブン」はどこか抜けている“こいのぼりセブン”と共に子どもの日に関するストーリーを楽しめるのが魅力的。行事と言うとどこか堅苦しいイメージも持ってしまいますが、全くそのような雰囲気はなく終始緩く・楽しく展開していきます。
楽しいばかりでは行事の内容が中々頭に入ってきませんが、本作は楽しさと行事に関する描写の塩梅が非常に良く、楽しめるところは笑いながら楽しみ、知識を深めるところは集中して聞けるような工夫がされています。
楽しみながら行事に触れる中で、読み終えた時には子どもの日の訪れを楽しみにしていること間違いなしです。
目的・ねらい2
知識が広がる楽しさを感じる事ができます。
一見、どこかキャラモノの絵本にも見えますが、しっかりと子どもの日の由来や関連するモノの情報が書かれていて“知ること”の楽しさを感じる事ができます。
深く知ることを体感できる本作ですが、難しい言葉や必要以上の知識などは書かれておらず、鯉を飾る理由や柏餅やちまきを食べる理由などが丁寧かつ子どもにも分かりやすく説明されています。
「こいのぼりセブン」にはもちろん子どもの日に関連することしか書かれていませんが、子どもの日に関連することだけでなく、身の回りの様々な事を一歩深く知る楽しさが感じられる作品です。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 幼児期、特に4歳児 |
季節 | 春 |
行事 | 子どもの日 |
対象年齢
幼児期以降がおすすめです。
こいのぼりセブンと一緒に楽しい雰囲気の中で楽しめる作品ではありますが、行事が題材ということや由来などもしっかり説明されていることもあって乳児期には少し理解が難しい内容になっています。
なので、行事の存在やその由来なども理解できるようになる幼児期、特に4歳児ごろに読む事をおすすめします。
時期・季節・行事
身の回りの様々なことに疑問を持ち、知ろうとする姿が見られた頃がおすすめです。
子どもの日に関することに対しての「どうして?」「なぜ?」に答えるような作品なので、身の回りの物事や出来事に疑問を持てる段階にいることで面白さがまた一段と深まる作品です。
疑問が晴れる感覚を味わう事で知る事の楽しさも感じる事が出来ることが予想されるので、日頃の生活の中で様々な質問が子どもから生まれたら読むことを検討する時期です。
子どもの日の事が題材なので季節は春、行事は勿論、子どもの日になります。
読み聞かせのポイント
「こいのぼりセブン」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 明るく楽しく、笑えるような雰囲気で読みましょう
- 聞き手の様子を見て、時には参加型絵本のように読みましょう
ポイント1
子どもの日が楽しく感じられるように!
子どもの日に関連するモノの由来が丁寧に描かれている「こいのぼりセブン」ではありますが、どこか笑える要素があったり、終始明るい雰囲気で描かれています。
行事に関する絵本だからと言ってずっと真面目に読む必要もないと思っているので、作品の持つ雰囲気を聞き手にも伝えるように意識することをおすすめします。
表情や声色を明るくするだけでも聞き手が笑いやすい環境・空間を作る事ができます。
ポイント2
読み方に正解はありません。その場の雰囲気や空気感で読み方を変えるのもおすすめです!
「こいのぼりセブン」が参加型の絵本であるかと言われたら答えはノーであると思いますが、聞き手の様子次第では途中で聞き手に質問をするなどして、参加型絵本のようにしても面白いです。
例えば、こいのぼりセブンが何故鯉なのかの理由を答える前に「どうして鯉だと思う?」と聞いたり、子どもの日に関連する食べ物を聞き手に考えてもらう声掛けをしてから続きを読むなど、聞き手に聞くことで一旦リラックスできたり、より楽しく絵本に触れる事ができます。
まとめ・Ryuの感想
行事はセブンにお任せ!安心感のある一冊です。
本ブログでも何冊か紹介している「セブンの行事絵本シリーズ」ですが、今作も期待通りの内容です。
楽しいストーリーや展開の中にしっかりと子どもの日に関する知識が書かれていてるので、子どもの日に全く興味がないような子でも興味を持つきっかけになったり、知っている子も更に知識を深める事ができる作品となっています。
子どもに読み聞かせをすると冒頭で”こいのぼりセブン”が鯉のぼりと一緒にぶら下がっている描写を見て笑い、そこで一気に作品に引き込まれていくのが感じられます。それ以降も集中をしたり笑いながら子どもの日について興味を持っていくのが分かります。
子どもの日の事を深く知って欲しいけど、堅苦しい展開は苦手だという場合に是非おすすめしたい一冊です。
記事を書く励みになります。ポチっとお願いします!