【色彩豊かな生き物たちに親しみを持てる】くまさんくまさんなにみてるの?【現役保育士がレビュー】

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【1,2歳児おすすめ絵本】くまさんくまさんなにみてるの?【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

Ryu

「くまさんくまさんなにみてるの?」は私が”色や生き物の存在を認識し、親しみを感じて欲しい””繰り返される言葉の響きや展開を心地良く感じ、楽しんで欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。

「くまさんくまさんなにみてるの?」を通じて目指す子どもの姿
  • 色の認識が深まり興味を持つ
  • 動物の見た目と名前が一致し、親近感を抱く
  • 繰り返す言葉や展開を予測する楽しさを感じる

目次

作品紹介 

エリック・カール
ビル・マーチン
偕成社編集部
出版社偕成社
発行日1984/11
値段¥1100
大きさ・ページ数28×22cm/25P

「くまさんくまさんなにみてるの?」はこんな絵本!

「くまさんくまさんなにみてるの?」ってどんな内容の絵本?

 そんな疑問にお答えするために「くまさんくまさんなにみてるの?」を簡単にまとめてみました。

  1. 「はらぺこあおむし」でお馴染みのエリック・カールの代表作の1つ
  2. 色彩豊かな生き物や色が満載で親しみを持つ事ができる
  3. 繰り返しの言葉や展開が特徴で誰もが楽しめる

まるわかりQ&A

「くまさんくまさんなにみてるの?」を一言で表すと?

色彩・生き物・言葉の面白さがぎゅっと詰まった名作!

子どもの反応は?

知っている生き物や色が登場したら指差ししたり、名前を言って楽しむ!

ずばり何歳向け?

2歳児向け!

どんな人は買い?

乳児期から楽しめ、楽しむ中で色や生き物、言葉などの学びがある絵本を探している人!

あらすじ・ストーリー・内容

様々な生き物と色の触れ合いを楽しめる一冊。

 茶色い熊が描かれています。そして「くまさん くまさん なにみてるの?」と尋ねると「あかい とりをみてるの。」と、くまさん。

 ページをめくると熊が見ていた赤い鳥。今度は「とりさん とりさん、あかいとりさん、なにみてるの?」と聞くと「きいろい あひるをみているの。」

 黄色いアヒルにも同じ質問をすると今度は青い馬を。青い馬に聞くと緑のカエル…それぞれの生き物が見ている色とりどりの生き物が次々と現れます。

 紫の猫、白い犬、黒い羊、金色の金魚、そしてお母さん。お母さんが見ているものは大好きな子どもたち。子どもたちが見ているものはこれまで出てきた生き物とお母さん。

 色彩豊かな絵、繰り返される言葉…シンプルな展開で誰もが楽しめる作品です。

 

こんな方におすすめ

以下の項目に当てはまる方に「くまさんくまさんなにみてるの?」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。

  1. 色や生き物の理解、興味関心が深まったり、親しみが持てる絵本を探している
  2. 繰り返される言葉の響きや予測する楽しさを感じられる絵本を探している

絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!

「くまさんくまさんなにみてるの?」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!

色に関連した様々なモノが楽しめる「いろいろバス」

 赤、黄色、緑、黒など色々なバスに色に応じた生き物やモノが乗り降りする展開が楽しめる作品。赤はトマト、タコ、黄色はオムレツ、星など、楽しみながら色や関連するモノに親しみを持つ事が出来る絵本です。

 「くまさんくまさんなにみてるの?」よりもポップで笑いながらも楽しめる絵本を探している時におすすめな一冊。

動物と楽しみながら想像力が豊かになる「にゃんにゃんわん!」

 動物の一部分が見えていて、そこから何の動物かを当てるクイズのような仕掛け絵本。一部分だけ見えているので、何の動物か想像する楽しさ、当たった時の喜びが味わえます。動物の名前も覚える事ができる一冊です。

 仕掛けと共に想像しながら楽しめる絵本を探している場合はこちらをおすすめ。

目的・ねらい

絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。

  1. 生き物や色に興味を示し、名前を覚えたり親しみを感じる
  2. 次の展開を予測する事を楽しむ

目的・ねらい1 

自由な発想を楽しみながら色・生き物に親しみが持てます。

 「くまさんくまさんなにみてるの」では、茶色い熊や赤い鳥など合計9つの生き物と色が登場します。絵本の展開を楽しむ中で自然と生き物と色に触れる事ができ、興味を持つきっかけや名前も覚える事に繋がります。

 また、緑のカエルといった生き物と色が連想しやすいものだけでなく、黒い羊や青い馬、紫の猫など面白い組み合わせも多数登場し、大人のように凝り固まった概念に捕らわれない自由な発想を刺激してくれます。

 印象に残る生き物、豊かな色彩、自由な発想…楽しみの中に様々な学びが含まれています。

目的・ねらい2  

分かりやすいシンプルな展開が予測する楽しさを引き立てます。

 内容としてはページをめくる毎に生き物が登場するとてもシンプルな作品。シンプルであるが故に乳児期の子であっても読み進めていく中、繰り返し読んでいく中で次の展開を想像しやすく、予測する楽しさに気付かせてくれます。

 また、生き物と色の名前だけ違うだけで殆ど同じ言葉が毎ページに使われている事で言葉の繰り返しや響きを楽しむ事ができ、思わず声に出して読みたくなります。

 想像・予測する楽しさに気付けるだけでなく、言葉に興味を持つきっかけにもなる一冊です。

チェックポイント

現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。

年齢乳児期、特に2歳児
季節一年中
行事関係なく楽しめる

対象年齢

2歳児前後がおすすめです。

 1ページ毎に場面が切り替わるため、前のページとの繋がりを意識しなくても楽しむ事が出来ます。1ページ毎、場面場面の楽しさを感じる事が出来れば良いので乳児期でも十分に楽しむ事ができます。

 1歳児でも楽しめますが、赤、青、緑などの色以外にも紫や金色など種類が多い事や羊、金魚など1歳児にはあまり馴染みがない可能性がある生き物も登場するため、2歳児頃に読むことで現実で見た事のある色や生き物の登場をより楽しむ事が出来るようになります。

時期・季節・行事

色や生き物などの名前と見た目を少しずつ覚え始めた頃がおすすめです。

 1歳児頃になると身の回りの身近な色や生き物などの名前や見た目を覚え、それらを見つけた時に指差しをしたり名前を言う姿が見られるようになります。

 最初は赤、青、生き物はにゃんにゃんやわんわんなどを覚えていくことが多いのですが、それらの色や生き物の名前と見た目がしっかり一致してきた頃に読むことで更に知識を広げる事に繋がります。

 季節や行事に関する描写はないので一年中読むことが出来ます。ただ、元々が英語の絵本でとてもシンプルな英語で書かれているので、英語での発表会などを行う時にはやりやすくておすすめです。

読み聞かせのポイント

「くまさんくまさんなにみてるの?」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。

  1. 落ち着いた雰囲気を作りましょう
  2. 1ページ毎に時間を掛けて絵を見ましょう

ポイント1  

ゆったりと聞き手と読み手の時間を過ごせるように。

 聞き手の知っている色や生き物が出てきた時には何かしらの反応がある事がありますが、笑ったり、急に場面が展開して盛り上がるような作品ではありません。

 色や生き物の知識を広げる為だけでなく、馴染みのある色や生き物を見て、それらを身近な大人と一緒に確認している時間や空間を共有できる喜びが感じられる作品です。

 落ち着いた声、表情で雰囲気を作り、聞き手と一緒の時間や空間をじっくりと共有できる幸せを感じられるように意識する事をお勧めします。

ポイント2

子どもの反応や表情をよく見ながら読む。

 「くまさんくまさんなにみてるの?」は言葉の楽しさも感じられますが、”絵を読む”楽しさもあります。言葉の発達が十分でない子どもであっても絵だけ見れば十分にその内容が伝わります。

 その絵を存分に楽しめるように、絵を読む経験ができるように1ページ毎に時間を掛けて絵をしっかりと見せる事を意識しましょう。

 聞き手が指差しや「にゃんにゃん!」と言う反応がある事が予想されるので、そうした反応が一段落した時に合わせてページをめくるようにすると、絵を十分に楽しむ余裕が生まれます。

まとめ・Ryuの感想

楽しさの中に学びがある、エリック・カールらしい名作

 「はらぺこあおむし」で有名なエリック・カールの代表作の1つなだけあって、色や生き物を認知する発達段階、次の展開を想像したくなるようなワクワク感、言葉の響きなど細かい所まで子どもの事をよく考えられています。

 また、絵本の内容を楽しむ中で色の名称を覚える事が出来るだけでなく、色彩も非常に豊かで色の美しさも感じる事ができます。色彩の美しさも本作の大きな魅力の1つです。

 実際に子どもに読み聞かせをすると真剣な眼差しというよりはどこかゆったりした雰囲気で見ている事が感じられ、知っている色や生き物が出た時に喜ぶ。そんな温かい気持ちで楽しんでいる事が感じられます。

 子どもの反応したことに対して「そうだね、ねこさんいるね」などの反応を返す事で身近な大人との信頼関係や愛着も形成できる素晴らしさも持ち合わせています。

 色や生き物に興味を持ち始めてきた乳児期に一度は読みたい作品の1つです。

Ryu

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