【4歳,5歳おすすめ絵本】おかあさん だいすきだよ【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「おかあさん だいすきだよ」は私が”登場人物に共感する感覚を覚えて欲しい””親の気持ちをそれとなく感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 絵本の登場人物の思いを理解しようとする
- 親や身近な大人に愛されている事を感じる
作品紹介
「おかあさんだいすきだよ」はこんな絵本!
「おかあさんだいすきだよ」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「おかあさんだいすきだよ」を簡単にまとめてみました。
- 親子で読みたい素直になれる絵本
- 子どもは登場人物に共感を覚える
- 親は子どもに対する関わりを見つめ直すきっかけになる
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
大人と子どもの関係、そして子どもの本音が書かれています。
物語ではありません。日ごろの親と子のよくあるやり取りが描かれています。朝のお支度や食事、お風呂など、些細なことで子どもに怒っていませんか?
子どもはお母さんが大好きです。
子どもの気持ちを踏みにじらないように、今一度、日ごろの関わり、言葉がけを考えてみよう。そんな気持ちにさせられる絵本です。
子どもと大人でゆったりと読みたい一冊になっています。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「おかあさん だいすきだよ」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 子どもとの関係で悩んでいる
- 子どもにどのように声を掛けたらいいか分からない
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「おかあさんだいすきだよ」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
自分を絵本に投影し共感できる「はじめてのおつかい」
230万部を超える名作。えりちゃんがおつかいを頼まれて、様々な困難を乗り越えていくお話。自己有能感、不安、葛藤など子どもが共感できる描写が盛りだくさんの絵本です。
グッと世界に引き込まれる一冊です。
お母さんの温かさを感じながら世界観に浸れる「よるくま」
男の子は寝る前にママに昨夜に出会った”よるくま”のお話しをします。よるくまと一緒によるくまのママをあちこちに探しに行った話、ママと会う事ができたお話し…。子どもの内面に寄り添う名作です。
想像しながら楽しめる一冊です。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。
以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 登場する子どもの気持ちに共感する
- 大人が今一度自分の関わり方を見直す
目的・ねらい1
子どもにとっては痛いほど分かる場面ばかり。共感せざるを得ないでしょう。
共感する所としては、まずはお母さんが大好きであるということ。子どもにとってたった一人のお母さん。嫌いなはずがありません。
2つ目は、子どもだって言われたら嫌なことがあるということ。絵本の中では、大人がついつい言ってしまうキツイ言葉が多く書かれています。
子どもなので上手く表現できませんが、「そんな言い方しなくてもいいのに」「もっと違う言い方あるのに」と感覚的に感じているはずです。でも、それでもお母さんが大好きなのです。
子どもであっても、日常のことを思い出して絵本に出てくる男の子に共感するでしょう。
目的・ねらい2
我々大人にもメッセージが込められています。
「おかあさんだいすきだよ」を通じて、日ごろの関わりを思い返してみましょう。必ず1つは読んでいて気持ちが痛くなるシーンがあるはずです。
そんな大人の言葉に対しての子どもの気持ちもしっかりと書かれているので、子どもの気持ちを今一度よく考えて、言い方を変えてみましょう。
子どもはモノではありません。あなたの子どもであっても、子どもは一人の人間です。一人の人間に対しての言い方・伝え方は考えていきたいですね。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 幼児期、特に5歳児 |
季節 | 一年中 |
行事 | 母の日など |
対象年齢
4,5歳頃がおすすめです。
登場人物と日ごろの自分の姿を重ねることは、とても難しいことです。
相手に「こうしてほしい」という思いを感じるのも高度なことなので、論理的思考が身についてくる4,5歳頃がいいでしょう。
時期・季節・行事
他者への感謝の気持ちを持てるようになった頃がいいでしょう。
「おかあさんだいすきだよ」は、感謝や”ありがとう”という気持ちを感じる事ができる絵本です。
関わる人への感謝の気持ちをしっかり自覚できるようになってから読むことで、より深く心に響くでしょう。
季節とは関係なく読むことが出来ます。行事というよりは強いて言うなら、母の日など、お母さんとの繋がりを意識する時期に読むことをおすすめします。
読み聞かせのポイント
「おかあさん だいすきだよ」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。
読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 二人の気持ちになりきって読みましょう
- 子どもに感想を求めないようにしましょう
ポイント1
子どもとお母さんの気持ちを考えながら読むことで、聞き手と読み手両方に内容がより伝わります。
特に読み手は、お母さんのパートは自分のことだと思うことで、更に気持ちを込めて読めるでしょう。
子どものパートに関しても気持ちを込めて読むことで、子どもの気持ちを改めて考えるきっかけになります。
絵本も気持ちを込めれば内容はぐっと伝わるものです。
ポイント2
読んだ後に感想を求めるのはナンセンスです!
これはどんな絵本にも言えることですが、特にこの絵本では避けた方がいいでしょう。子どもそれぞれこの絵本を聞いて感じることは違います。
そこに他者の感想を聞くことで、自分の感じた素直な思いを他者の感想に邪魔されてしまう可能性があるからです。
子どもなので、言葉にできない思いもあるでしょう。そうしたことも含めて、心で感じたままの思いを自分で受け止められるよう、大人が配慮しましょう。
まとめ・Ryuの感想
大人にこそ読んでほしい。自分の関わりを見つめなおすきっかけになる絵本です。
個人的には、子ども向けの絵本ではなくて大人が読むための絵本だと思っています。
私も10年、保育の仕事に関わっていますが、未だにこの本で出ているような子どものことを考えていない言動をしてしまうことがあります。
仕方のないことかもしれませんが、子どものことを考えると仕方のないことでは済ませられないことですよね。
「おかあさんだいすきだよ」読むことで、今一度自分を見つめなおすきっかけになります。
子どもは親・先生が大好きです。その思いをしっかりと受け止められるようにこの絵本に書いてあるような関わり・声掛けを意識して、子どもと大切な時間を過ごしていきたいですね。
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