【3,4歳児おすすめ】どんぐりころころ おやまへかえるだいさくせん【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「どんぐりころころ おやまへかえるだいさくせん」は私が”歌に親しみを感じて、一緒に歌う楽しさを知ってほしい”“展開を想像し、想像力が豊かになって欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
作品紹介
「どんぐりころころ おやまへかえるだいさくせん」はこんな絵本!
「どんぐりころころ おやまへかえるだいさくせん」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「どんぐりころころ おやまへかえるだいさくせん」を簡単にまとめてみました。
- 童謡「どんぐりころころ」の続きのストーリーを描いた歌絵本
- 「どんぐりころころ」のリズムに合わせて物語を読む事ができる
- 歌や曲に親しみが持てる
まるわかりQ&A
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あらすじ・ストーリー・内容
「どんぐりころころ」の続きが描かれた絵本。
「どんぐりころころ どんぶりこ おいけにはまって さあたいへん…」誰しもが一度は聞いたことのある童謡「どんぐりころころ」ですが、2番の「ないては どじょうを こまらせた」の後はどうなったのでしょう。
お池の生き物に助けられ池から出られて山に帰ったと思ったらそれが亀だったり、亀から落ちてリスに見つかり穴に埋められてしまったり。
たぬきに食べられ、うんちと一緒に出てきたり、それをカラスが運んで空から落とされたり…と、「どんぐりころころ」の歌からは想像できないような展開が次々に訪れます。
そして最後は男の子に拾われて、地面に落ち、そこから木が生え、新しいどんぐりを生み出すみんなの大事な木になりました。
全編「どんぐりころころ」のリズムに合わせて唄う事ができる面白くも温かい一冊です。
こんな方におすすめ
- 有名な童謡に関する歌絵本を探している
- 展開が楽しく想像が膨らむ絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「どんぐりころころ おやまへかえるだいさくせん」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
楽しい歌と共に仕掛けも楽しめる絵本「しあわせならてをたたこう」
「幸せなら手を叩こう♪」という有名なフレーズだけでなく、「幸せならてをふろう」などの言葉と共に動物たちの絵と仕掛けがあり、動かしながら楽しむ事ができます。
歌に興味がない子も歌に関心を持つきっかけになる一冊です。
想像とまさかの展開が楽しめる「つきよのかいじゅう」
怪獣が出ると言われている湖がある。ある人は10年も怪獣が出るのを待っていた。そして遂に怪獣が姿を現した。しかし、その怪獣はリズムに合わせて踊っている。いったいどんな怪獣なのか…。
想像力が掻き立てられる面白い一冊です。
目的・ねらい
- 歌や曲に親しみを持ち、楽しみながら身近な人と一緒に歌おうとする
- まさかの展開にドキドキしながら、想像力を膨らませる
目的・ねらい1
同じリズムの繰り返しが心地良く、歌い易い!
有名な童謡なので既に知っている子も多いだけでなく、初めて聞く場合でもすぐにリズムを覚える事ができる親しみ易い曲となっています。
また、童謡「どんぐりころころ」のリズムに合わせて読む場合はなんと17回も同じリズムを繰り返して歌う事ができるので絵本を読む中で自然とリズムも覚えてしまいます。
一度リズムを覚えたら読み手の大人や一緒に聞いている友だちと歌や曲に親しみを持ちながら、展開と共に歌うことを楽しむ事ができるでしょう。
目的・ねらい2
想像のつかない展開が楽しすぎる!
どんぐりころころの「やっぱりおやまがこいしいと ないてはどじょうを こまらせた」の続きを描いた作品なので、全く想像がつかず、次々に起こるまさかの展開を楽しむ事ができます。
展開の予想がつかないだけに「ドングリがどうなるんだろう」とドキドキしたり、「こうなるのかな?」と予測をしながら楽しむ中で自然と想像力を働かせる事ができます。
誰も予想できない展開だからこそ自由な発想や想像が生まれてきます。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 3,4歳児、特に4歳児 |
季節 | 一年中、若しくは秋ごろ |
行事 | 関係なく楽しめる |
対象年齢
4歳児前後がおすすめです。
「どんぐりころころ」の歌自体は1,2歳児でも楽しむ事ができる歌となっています。
ですが、歌のその後を描いている作品であるため童謡「どんぐりころころ」の曲をよく知っていることで更に楽しみが深まるので、歌詞や内容をよく理解している4歳児頃に読むと1番楽しみが広がるでしょう。
時期・季節・行事
歌に親しみを持ち、歌詞もしっかり覚えて唄えるようになった時期がいいでしょう。
歌詞を理解し情景を思い浮かべられるようになると想像が広がる作品なので、歌詞をしっかりと覚えて唄えるようになる年齢や時期に読むことで歌への親しみもより深くなります。
童謡「どんぐりころころ」自体は一年中楽しむ事ができる有名な曲ですが、どんぐりと関連づけて秋頃に集中的に読むこともおすすめします。
行事としては特に関連性はないので、日常生活の中やどんぐりを見つけた際に合わせて読むと楽しみも広がります。
読み聞かせのポイント
- 声の高低を意識して読みましょう
- 表情を交えて歌いましょう
ポイント1
聞き手により情景が伝わるように!
基本的には「どんぐりころころ」のリズムに合わせて最後まで唄い読むことになり、同じリズムで繰り返し読むことも面白さも1つではあるので、リズムは変えないことをおすすめします。
なので、声の高低で物語の展開や情景を聞き手がイメージしやすいように工夫してみましょう。
歌詞に温かみが感じられる部分では普段の声で、焦る展開では高く、悲しい場面では低くなど、どんぐりや歌の感情に合わせて声の高低を変えると聞き手にイメージが伝わりやすくなります。
ポイント2
子どもは表情もよく見ています。
声の高低と同様に曲のイメージをより伝わりやすくするために表情も意識できると完璧です。
聞き手は絵本を見ているときに読み手である大人の表情もよく見ながら雰囲気などを感じている事が多いもの。なので、表情も意識して作ることで聞き手の中で情景を思い浮かべやすくなる手助けになります。
表情を作る場面としては、声の高低と同じくどんぐりの気持ちや歌の内容に合わせて少し変化させる程度で十分に感情は伝える事ができるでしょう。
まとめ・Ryuの感想
斬新かつ楽しい、新しい歌絵本のかたち!
歌絵本というジャンルはその多くが童謡の歌詞に合わせた絵が描かれているもので、絵を見ながらより、童謡の世界観に入り込むものとなっています。
ですが、「どんぐりころころ おやまへかえるだいさくせん」は童謡の先を描いているだけでなく、その先のストーリーも馴染みあるリズムで楽しむ事ができる斬新な絵本となっています。
童謡「どんぐりころころ」を知っている子に読み聞かせた時の反応はいつも良く、「えー!」と、その先の展開の意外性に驚いたり、笑いながら楽しんでいます。
本来の童謡の歌詞と混同しないようにまずは、童謡の「どんぐりころころ」を歌った後でこの絵本を読み聞かせることを強くおすすめします。
「どんぐりころころ」を知っている子なら間違いなく楽しめる一冊です!
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