【2,3歳児おすすめ絵本】わにわにのおふろ【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「わにわにのおふろ」は私が”お風呂を楽しいと感じて欲しい””言葉の楽しさを感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- お風呂に親しみを持つ
- 言葉のリズムの楽しさを知る
- 言葉を覚え、身近な人と声を合わす楽しさを感じる
作品紹介
「わにわにのおふろ」はこんな絵本!
「わにわにのおふろ」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「わにわにのおふろ」を簡単にまとめてみました。
- 独特な雰囲気が楽しめるわにわにシリーズの内の一冊
- お風呂が楽しみになる緩い雰囲気の絵本
- 思わず言いたくなる言葉が沢山出てくる
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
お風呂が楽しく思える?ちょっと怖いわにの入浴が描かれた絵本です。
妙にリアルなわにのわにわに。そんなわにわにはお風呂が大好き。
蛇口をひねり、お風呂にお湯を溜めると玩具を浮かべます。
お風呂に入ると好きな玩具で遊びます。一番のお気に入りはロボットの玩具!
あぶく飛ばしも楽しみますし、お歌もノリノリで唄います。タオルで体を拭いた後は、大好きなジュースを飲んでさっぱり!
気持ちよくお風呂に入るわにわにに共感できる絵本です。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「わにわにのおふろ」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- お風呂に関する絵本を探している
- 言葉の楽しさを感じられる絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「わにわにのおふろ」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
ドキドキしながらお風呂が好きになる「おふろにいれて」
男の子がお風呂に入っていると「トントントン」と窓の外から誰かが覗いています。ねこ、いぬ、うさぎが来て一緒にお風呂に入っているとおばけが…。優しいおばけと動物たちの温かいお風呂の絵本です。
見た目で判断しない大切さも感じられる一冊です。
気持ちの良いリズムと共に展開が楽しめる「どんどこももんちゃん」
どんどこどんどこ…という一定のリズムのある言葉と共にももんちゃんが何かに向かって走っています。乳児に程よい展開が楽しめ、ドキドキ・ワクワクしながら絵本の楽しさを感じる事ができます。
乳児期に一度は読みたい名作です。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- お風呂に対して楽しいイメージを持つ
- 言葉の響きを楽しみ、声に出す楽しさを感じる
目的・ねらい1
わにわにのことを思い出して入浴できるでしょう。
お風呂が嫌いな子も多いものです。そこで「わにわにのおふろ」を読み、わにわにの楽しそうな姿を見ることで、お風呂に対してプラスのイメージを持つことができるようになることが予想されます。
また、子どもをお風呂に入れる場合には、わにわにと同じ事、例えば湯船に玩具を浮かべて遊んだり、歌を唄ってみたりすることで、わにわにになりきってお風呂の時間を楽しむことができるでしょう。
お風呂を”毎日入らなければいけないもの”という意識から”楽しい時間”に変わる事が期待されます。
目的・ねらい2
独特な言葉で動きが表現されています。
例えば、蛇口をひねるときは「きゅるり きゅるり きゅるり」、お風呂に飛び込んだ時の音は「じょろろーん!」、あぶくを飛ばした時は「ぷー ぷー ららら ぷー ららら」などなど、他の絵本では中々書かれていない面白い言葉がたくさん書かれています。
そんな言葉を聞いていると、ついつい言葉にしたくなりますし、子どもは言葉の響きに敏感で、いつもと違う言葉を聞くと面白く感じます。
「わにわにのおふろ」に出てくる面白い言葉に触れることで、言葉に関心を持ち、話すことが楽しく感じるようになるでしょう。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 2,3歳児、特に2歳児 |
季節 | 一年中 |
行事 | 関係なく楽しめる |
対象年齢
2,3歳児頃がおすすめです。
お風呂の楽しさだけでなく、髪を洗うことを嫌がるようになり、お風呂に対してマイナスのイメージを持っている子も出てきます。
そんな年齢の時に「わにわにのおふろ」を読むことで、お風呂の楽しさを伝えることができるでしょう。
また、「わにわに」というキャラクターを認識して、わにわにに対して愛着を感じる事も可能になる年齢です。遊びの中でわにわにになりきって遊ぶことも可能になる年齢なので2,3歳児頃がおすすめです。
時期・季節・行事
お風呂に入るのを嫌がるようになった時期が良いでしょう。
水が怖い、目を瞑るのが嫌だ、面倒くさい…などなどお風呂は子どもにとっては結構辛いものです。
もし、子どもがお風呂に入るのを嫌がるようになったら「わにわにのおふろ」を読んでみるといいでしょう。
お風呂はほぼ毎日のことなので、季節や行事感はなく、一年中楽しむ事ができます。
読み聞かせのポイント
「わにわにのおふろ」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- メリハリをつけて読みましょう
- 聞き手と一緒に読んでみましょう
ポイント1
盛り上げる所は楽しそうに読んでみましょう。
「わにわにのおふろ」の文の構成としては、大部分が「わにわにが今何をしているのか」という状況説明。なので、感情を入れたりする必要はなく、淡々と読んだ方が聞き手にも伝わります。
ですが、目的2の所でも書いたような面白い言葉を使っている所は、少し声色を変えて読むと、聞き手に対して言葉の面白さをより伝えることができるでしょう。
例えば「じょろろーん!」と言うときは、少し声を高くして、面白おかしく読んでみたり、「ぷー ぷー ららら ぷー ららら」の時は、歌を唄っているようにリズムに合わせて読むなどすると、作品にメリハリが出て、聞き手も飽きずに聞くことができるようになります。
聞き手の様子を見ながら、色々と試してみてもいいでしょう。
ポイント2
ポイントは3つ!
「わにわにのおふろ」の中で是非、聞き手と一緒に読んで欲しい所が3つあります。
1、「ぷー ぷー ららら ぷー ららら」
2、「うりうりうりうり オーイェー」
3,「ぐにっ ぐにっ ぐなっ ぐなっ」
1の所では、リズムに合わせて唄うように読むと、聞き手も一緒に読みやすくなり、わにわにとあぶくを飛ばしている楽しさを共有することができます。
2の所では、特に「オーイェー」を元気いっぱいに読んでみてください。一緒に腕を上げて読むと一層盛り上がります。
3の所では、読み手もわにわにに合わせて体を揺らしながら読むと体を拭いている楽しさが聞き手にも伝わりますし、聞き手も自然と体を揺らすことを楽しむことができます。
聞き手の様子を見ながら何度も「ぐにっ ぐにっ…」と繰り返してもいいでしょう。
シンプルな構成の絵本ですが、聞き手と楽しめる所はたくさんあります。
まとめ・Ryuの感想
わにわにの魅力が詰まった一冊です。
わにわにシリーズの中でも個人的に好きな作品です。
独特な雰囲気のわにわにがお風呂に入って、人間と何ら変わらないことをしているシュールさが面白く、大きな盛り上がりなどはないものの、作品全体を通してわにわにが出す面白さが伝わってきます。
子どもたちにも大人気で、よく「わにわに読んで!」と読み聞かせのお願いをされました。
私はどちらかというと大勢に対して読むことの方が多いのですが、この作品に関しては、子どもが一人で「これ読んで」と一対一での読み聞かせをお願いすることが多くありました。
静かに楽しみたいと思わせる何かを子どもも感じているのだと思います。ポイントで挙げたようにみんなで盛り上がるのもいいですし、一対一で静かに楽しむこともできる作品となっています。
お風呂が好きでもお風呂嫌いでも読みたい一冊です。
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