【0歳,1歳おすすめ絵本】がたんごとん がたんごとん【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「がたんごとん がたんごとん」は私が”言葉のやり取りの楽しさを感じて欲しい””身近な生き物や食べ物に親しみを感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 言葉の響きの楽しさを感じる
- 言葉のやり取りの形を知る
- 登場する生き物や食べ物に親しみを感じる
作品紹介
「がたんごとん がたんごとん」はこんな絵本!
「がたんごとん がたんごとん」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「がたんごとん がたんごとん」を簡単にまとめてみました。
- 発行部数250万部を超える超名作
- 言葉や会話の楽しさが感じられる
- 身近なモノに親しみを感じる事ができる
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
列車ががたんごとん がたんごとん…。様々なものを乗せていきます。
列車が走り、最初に出会ったのは哺乳瓶。「のせてくださーい」そういって哺乳瓶は列車に乗り込みます。
がたんごとん がたんごとん…。次はコップとスプーン。二人も列車に乗り込みます。
その後もりんご、バナナ、猫、ねずみを乗せて列車は走ります。最後は終点。女の子の食卓に。
列車の走る音が心地良い一冊です。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「がたんごとん がたんごとん」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 赤ちゃんが楽しめる言葉の響きが楽しい絵本を探している
- 食べ物、動物、身近なものが出てくる絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「がたんごとんがたんごとん」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
子どもと言葉のやり取りが楽しめる「おべんんとうバス」
お弁当の具材が次々にバスに乗り込み、最後は「いただきます」を皆で楽しめる絵本。食べ物の名前を読むとついつい子どもが「はーい」と返事をしてしまい子どもとのやり取りが楽しめます。
食べ物にも関心が持てる一冊です。
ゆったりとした会話と動物が楽しめる「ぞうくんのさんぽ」
ぞうくんが雨の日に散歩しながらカバやワニで出会いどんどん上に乗っていくストーリー。どんどん乗っていく動物たちにドキドキしながら最後は予想通り倒れてしまいます。
水辺の生き物たちに親しみも持てる一冊です。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 言葉の響きややり取りを楽しむ
- 身近な物、生き物、食べ物の存在を認識する
目的・ねらい1
内容がシンプルなので、言葉に集中できます。
出てくる言葉は「がたんごとん」「のせてくださーい」「さようなら」のみです。ですが、赤ちゃんにとってはこの言葉だけで十分なのです。
また、繰り返すことによく反応を示すので、「がたんごとん」「のせてくださーい」の反復がとても面白く感じるはずです。
赤ちゃんにとって他者とのやり取りは難しいものの、列車と生き物・食べ物とのやり取りの様子を見て、どのように他者と関わるのかを感じることができるでしょう。
勿論、読み手とのやり取りも「がたんごとんがたんごとん」を通して楽しむことができます。
目的・ねらい2
他のモノを認識できます。
列車に乗るのは哺乳瓶、コップ、スプーン、りんご、バナナ、ねこ、ねずみの7つ。また、列車や最後に出てくる女の子も含めると9つとなります。
どれもが日頃の生活や絵本などで目にするものばかりです。赤ちゃんの頃は自分と他のモノの区別がつきにくいと言われています。
ですが、「がたんごとん がたんごとん」を見ることで「自分ではないものがいる・ある」という認識をすることができるようになるでしょう。
「がたんごとんがたんごとん」の特徴として、色調もとてもシンプルなので、登場するモノに集中しやすくなっています。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 0,1歳児、特に0歳児 |
季節 | 一年中 |
行事 | 関係なく楽しめる |
対象年齢
0,1歳がおすすめです。
内容やページ数から考えると0歳からでも十分楽しむことができます。
ただ半年より前ぐらいに読んでもそもそも興味を示さない可能性もあるので、「あーそーぼ」などの絵本に興味を示した後に様子を見ながら購入し、読み聞かせるといいでしょう。
時期・季節・行事
絵本そのものに関心を示した様子が見られたとき・指差しが始まった時期がおすすめです。
上にも書いたように他の絵本に興味が見られたらこの絵本も十分に楽しむことができる合図ですので、子どもの様子をよく見て適切な時期を見極めましょう。
また、通常指差しは10か月頃から始まると言われています。指差しが始まったということは他のモノに興味を示している何よりも証拠になるので、指差しを目安にするのもいいと思います。
季節や行事感はなく、一年中、いつでも楽しめる絵本です。
読み聞かせのポイント
「がたんごとん がたんごとん」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 聞き手とやり取りをしながら読みましょう
- ゆっくりと落ち着くように読みましょう
ポイント1
子どもの反応にしっかり応えましょう。
「がたんごとんがたんごとん」を読んでいるときは、聞き手が列車を指さしたり、「あっ!あっ!」といった声を出すことが予想されます。
このような言動に「がたんごとんだね」「ねこさんだね」といった声掛けをしてしっかり反応しましょう。そうした反応が語彙の獲得や愛着の形成、安心感を覚えることに繋がっていきます。
仮に子どもが一人でこの絵本を見ていたとしてもできる限り近くで見守り、子どもが何か訴えていた時にはいつでも反応できるようにしましょう。
そうすることで「いつでも反応してくれる」「いつもそばにいてくれる」といった思いが生まれてきます。
「がたんごとんがたんごとん」は読むというよりも聞き手とのやり取りを楽しむことに重点を置いた方がいいでしょう。
ポイント2
雰囲気作りも絵本を読むときには大切です。
終始シンプルで落ち着いた雰囲気のあるこの絵本ですが、仮に落ち着かず、騒がしい場所で読んだらどうなるでしょうか。聞き手は安心できず、集中することもできません。
折角の素晴らしい絵本も雰囲気や環境がそぐわないと台無しになってしまいます。
読むときは静かな環境を作ったり、落ち着くように子どもを膝の上に座らせた状態で読むのもいいでしょう。
また、文を読むスピードも少しゆっくり読んだり、優しい口調で読むと子どもは安心して話に集中できます。
まとめ・Ryuの感想
何度も読みたくなる、赤ちゃんが大好きな絵本です。
赤ちゃんの定番絵本といってもいいほど有名ですし、子どもの反応も良い絵本です。
赤ちゃんが繰り返しや一定のリズム、シンプルな色合いなどが好きなことをよく考えて作られていることが分かります。
私も0歳児に対して何度もこの絵本を読みましたが、言葉がまだ出ない子でも「あっ!」と言って指差しをしきりにしていましたし、読み終えた直後にまたこの絵本を持ってきて延々リピートでした。大人が忘れてしまった魅力が詰まっているのでしょう。
内容もとてもシンプルですが、今後の人間関係の構築に欠かせない「やり取り」も描かれています。
本作では「のせてくださーい」の一方的な言葉ですが、初めはこうした一方通行の発信から始まるものです。ここから徐々に「いれて」「いいよ」といった言葉のやり取りに繋がっていきます。
昔から読み継がれているだけあり、素晴らしい一冊になっています。
「がたんごとんがたんごとん」が気に入ったら続編のような立ち位置の「がたんごとん がたんごとん ざぶんざぶん」も読みたいですね。
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